【第88回】夏のゆる山めぐり:塔ノ岳トレッキング(前編)

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■タイトル:夏のゆる山るめぐり:塔ノ岳トレッキング
■交通・ルート:
◎出発駅:秦野駅
◎スタート:ヤビツ峠(761m)
◎中継地点:寺山富士見公衆トイレ
◎中継地点:廃墟
◎中継地点:二ノ塔(1144m)
◎中継地点:三ノ塔(1205m)
◎中継地点:烏尾山(1136m)
◎中継地点:行者岳(1180m)
◎中継地点:政次郎の頭(1209m)
◎中継地点:新大日(1340m)
◎中継地点:木ノ又小屋
◎中継地点:木ノ又大日(1396m)
◎折返地点:塔ノ岳山頂(1491m)
◎中継地点:金冷シ(1360m)
◎中継地点:花立山荘(1300m)
◎中継地点:天神平(1128m)
◎中継地点:堀山の家(960m)
◎中継地点:駒止茶屋(890m)
◎中継地点:見晴茶屋(610m)
◎中継地点:雑事場の平(600m)
◎中継地点:観音茶屋(350m)
◎中継地点:舗装道路
◎中継地点:克童陶房
◎ゴール点:大倉バス停(280m)
◎到着駅:渋沢駅
■歩行距離:(往路)約7.5km(復路)約6.5km(総路)約14.0キロメートル(約10時間※休憩含む)※歩幅60㎝で計算
■高低差:(往路)約730m、(復路)約1200m
■歩数:約24,500歩※実測
■想定消費カロリー量:約1230キロカロリー(100歩約5キロカロリーとして計算)
■今回のご褒美:木の又小屋でかき氷


より大きな地図で 塔ノ岳トレイル を表示

自分のオリジナルルートをスマートフォンのマップアプリで楽しむのが「スマスリウォーク」。お待たせいたしました。夏のゆる山の今年の一等賞「塔ノ岳トレイル」を2回に渡ってご紹介いたします。

塔ノ岳(とうのたけ)は、神奈川県の丹沢山地に位置するゆる山ハイカーなら一度は登りたい山。古くは丹沢修験道の要であったことから、日本アルプス槍ヶ岳などへ登る前のトレーニングコースとしても活用されています。

また尾根歩き、稜線歩きの長さも特徴の一つ。ゆっくりな坂なのでハイキング気分で登り降りができるとも言えますが、、大倉バス停から塔ノ岳までの大倉尾根は別名「バカ尾根」と呼ばれるほどだらだらと長く続き、かつ高低差が1200mありますので、かなり根性が必要です。

コースはいくつかあるのですが、今回は、ヤビツ峠より表尾根を登るコースで登って、大倉バカ尾根で下りることしました。表尾根コースのほうが、尾根歩きだけでなく鎖場などバラエティに富んで楽しいのと、帰りのバスが大倉バス停のほうが本数が多くて安心なのでこのコースがベストです。宿泊しながら余裕を持って登る方は、ぜひおとなりの鍋割山や、塔ノ岳の奥にある丹沢山などにも挑戦してみてください。

ヤビツ峠には、東京からだと、小田急小田原線の秦野駅を下車、秦21ヤビツ峠行バスに乗って約50分。但し、秦野駅出発が9時30分くらいで終了してしまいますのでご注意を。

逆に、塔ノ岳山頂からヤビツ峠側に下る際も、ヤビツ峠バス停から駅に行くバスの時間を良く調べてから下ってください。確か平日だと15時ころで秦野駅行きは終了してしまったと思います。(文末にバス時刻表リンク参照)

つまり塔ノ岳に行く時は、日帰りの場合、朝早く出発できればどのコースも選択できますが、10時ころに現地くらいに考えていると、大倉バカ尾根コース往復しか行けなくなりますのでご注意を。(10時大倉バス停だと、そもそも登って降りて10時間かかったら、下山途中で真っ暗になってしまいます。それでも21時までバスはあります。)それではスタートです。

1.
秦野駅からバスで約50分でヤビツ峠に到着です。朝は平日だと8時台に1本しかないので、ぎりぎりに行くと座れないまま50分揺られて行くことになります。私は休日の夏休みシーズン中だったため、臨時便も出るくらいの大混雑。結局立って行きました。これも鍛錬笑。

2.
ヤビツ峠には公衆トイレや売店もあるので、万が一何か忘れ物などあればここで買い足していきましょう。

3
最初は舗装道路を少し下ります。休日は自家用車が走りますので注意ください。

4
30分くらいで富士見橋を渡り、モダンなコンクリ打ちっぱなしの「寺山富士見公衆トイレ」の建物が見えてきます。ここを左に入っていきます。

5
砂利が敷かれた舗装道路を進みます。急に上り坂になっていきます。

6
舗装道路の途中で、三ノ塔方面の標識が見えたらここから登山道に入ります。いきなり急な木段です。

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木段を上りきると一度、さっき歩いていた舗装道路と再び交差。標識に従って少し舗装道路を歩いて再び登山道に入ります。

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なだらかになったり急になったり繰り返すうちに、ヤビツ峠から約1時間で廃墟のような場所に出ます。

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その少し先にベンチ。この時点ですでにかなり足に来ています。ベンチで一休みです。

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風景は草木に囲まれた状態に変わってきます。山の中というよりは原っぱを登ってる感じ。

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周りが開けて見晴らしが良くなります。このあたりもうすでに標高1000m。

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ヤビツ峠から約1時間30分で二ノ塔に到着。次の三ノ塔まで500mと標識にあります。

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ここからちょっと下ると再び木段を登り始めます。このあたりかなりツルツルしているので注意。

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さらに進むと今度は尾瀬などで見た木板での稜線歩き。(地図上ではまだここは稜線ではないようですが)

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三ノ塔山頂に到着。ヤビツ峠から約2時間。ここまでで塔ノ岳山頂までの道のりのちょうど半分来たところ。今回はかなり長いトレイルになりそうです。

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残念ながらこの日は二ノ塔以降が霧がかかり始めて、地上の眺めが全く見えず。天気が良ければ南西には富士山、北西には目的地の塔ノ岳がくっきり見えるようです。

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この先からいよいよ鎖場が登場。最初は鎖はあくまで柵代わりなんですが・・・。

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出ました。鎖場の下りは、ゆっくりと足元を確かめながら、地面側に顔を向けて周辺を掴みながら一歩一歩降りていきます。鎖はあくまで補助。握りしめすぎるとぐるっと回転したりしてパニックになります。

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出ました。続いてははしご。これもゆっくり、登る格好で降りていきます。

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さらに鎖場を下ります。初めて行くときはちょっと緊張するかもしれませんが、このあたりの鎖場は、少し落ちても谷底に落ちるような地形にはなっていませんので笑、気持ちを落ち着けてゆっくり降りればどなたでも問題なく通過できます。

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これを通過すれば、木板の稜線歩き。山に囲まれた風景が遂にやってまいりました。今回は少々天候が悪くなってしまったので、残念でしたが、このあたりこそが山に来たぞという感じを存分に味わえるところだと思います。

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そして登りきれば、ここが烏尾山(からすおやま)です。三ノ塔から約40分、ヤビツ峠を出発してからは2時間45分が経過。

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霧の中ですが、相模湾まで見渡せます。

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こちらの方角が、確か先ほどいた三ノ塔。

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これが次の行者岳。先を急ぎましょう。この辺りから本格的な稜線歩きになってきます。

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まさに稜線歩き。天気が優れず残念です。

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おっと、ここで先に歩いていた夫婦が立ち止まってなにやら草むらの中を見ています。

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丹沢名物の野生のニホンジカです。かわいい!! つい最近のニュースで、今年の丹沢は2月に記録的な大雪を降らせたそうで、のちの調査によれば、鹿が身動きが取れずになんと67頭も死んでいたそうです。

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塔ノ岳を登るときに必ずニホンジカとこれからも会えるように、みんなで保護していかねばなりません。

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最後にちょっとくさりがありましたが、無事に行者岳に到着。三ノ塔から約1時間10分、ヤビツ峠を出発して3時間15分。

さてここまでが夏のゆる山るめぐり:塔ノ岳トレッキングの前半戦。いかがだったでしょうか。これまでのゆる山とは少しスケールが違いますね。でもすべてのゆる山の要素を持っている塔ノ岳トレイルの魅力にみなさんもすでに取り憑かれているのではないでしょうか。

「視覚を刺激」し、老化防止に打ってつけのスマートフォンでスリムアップウォーキングは、運動からだけでなく、心からもスリムにしてゆきます。では次回の塔ノ岳トレイル(後半)でまたお会いしましょう。

秦21ヤビツ峠行バス(時刻表)はこちら
秦21秦野駅行バス(時刻表)はこちら

渋02大倉行バス(時刻表)はこちら
渋02渋沢駅北口行(時刻表)はこちら