ウォーキングをこれから始めようと思っている方に
私は医者でも栄養士でもありませんので、あくまで私の体を使って得た経験であることをご了承下さい。すべてのことが万人にあてはまるわけではないということです。しかし、ウォーキングと出会い、ここ数年間で得た経験は、これまで様々なダイエットに関する努力の何物よりも大きな効果が得られたと確信しています。
現代人の特徴は、食事などで摂取するエネルギーに比べて運動などで消費するエネルギーが少ないことだと言われています。摂取エネルギーより消費エネルギーが少なければ当然余ったエネルギーが脂肪に形を変えて体の中に蓄積されてしまいます。体内の脂肪が多くなると肥満症などの病気を起こす原因となるわけです。それを防ぐためには、摂取量を少なくするか、消費量を多くする以外に方法はありません。
ここでみなさんは、まず摂取量を減らそうと考えるのではないでしょうか?これが食事制限によるダイエットです。しかし、食事制限は、とても辛いものです。好きな食べ物を食べずに、しかもこれまでと同じ生活をするわけですから、脂肪を増やさない効果は出るものの、精神的なストレス障害を起こすことになってしまうのです。
だからと言って、週末にスポーツジムなどに行ったり、ゴルフやテニスで一週間分のたまったエネルギーをいっぺんに消費させようと思っても、それは、シニアにとっては、相当の負担であり、今度は体を壊してしまうことにつながります。このジレンマの中で、何が一番からだに良いのか・・・。それは「継続的に適度な運動をする」ことにほかなりません。
毎日テニスが出来る人、毎日スポーツジムに通える人、そんな環境が実現出来る方なら、ウォーキングは必要ないかもしれません。しかし、ある程度金銭に余裕がある私でさえ、これまでの50数年間で、そのような環境に出会った試しはありませんでした。どうしたら今の環境を維持しながら、毎日適度な運動が出来るのだろうか、そんな悩みをずっと持ち続けていた時、かかりつけのお医者さんからウォーキングを勧められました。
その当時(わずか4年前のことですが)、私は1日の平均歩数が3500歩しかありませんでした。ウイークデーは5000歩とか1万歩行くこともあったのですが、週末は家でごろごろしていたため歩数はゼロ。これを一週間7日で割ってしまうと、3500歩位にしかならなかったのです。お医者さんからは「これは困りましたね、50代のシニアでも、1日平均1万歩は必要ですよ」この言葉にはショックでした。
特に大きな病気になっているわけでもなく、人間ドックでDやE評価がいくつもあるわけでもなかったですし、気になっていたのは、20代の時の体重に比べて15キロ増えていたことと、体脂肪率が20%を超えていたことくらい。でもお医者さんは容赦しませんでした。「このままでは生活習慣病があなたの体を蝕んでゆきます、何としても環境の改善が急務です」
そこで、まずは万歩計を付けて、一日1万歩は絶対無理だと思ったので、1週間の平均が7000歩になることを目指そうと思いました。ウイークデーは、会社にひとつ手前の駅から徒歩で行ってみる、行きに歩けなかったときは帰りをそうしてみる。週末は、ウイークデーで足りなかった分も含めて、少し多めに、自宅の周辺を散策ウォーキングしてみる。都内の名所旧跡をめぐるウォーキング本もかなり入手しました。
始めて1ヶ月後、自分でも良く続いたと思いましたが、なんと、体重が3キロも痩せているではありませんか。食べ物の制限もせず、これまでどおりの会社のハードワークもこなしていて、3キロの減量に成功したのです。3ヶ月後にはさらに2キロ、合計5キロも減量できました。このころからウォーキングが何の苦も無く続けられている自分に驚きました。そして、ウォーキングが楽しくてしょうがなくなってきました。
しかし、そのころから、ウォーキングするコースに不満が出てきました。また、同じコースを歩くのか、こないだも通った道だ、代わり映えしない、もはや、その時点で、手軽に行けるコースは、思いつく場所も、本で見つけた場所もすべて行ってしまっていました。わずか3ヶ月です。そんなときにgoogleマップで経路検索することを発見したのです。
これまでも全く同じ場所には足を運んでいましたが、googleマップで調べると、これまで歩いていた道とは全く予想もつかない裏道を通って行きます。日々発見の毎日が続きました、家のすぐ裏にこんな公園があったんだ、こんなおしゃれな店があるとは気がつかなかった・・などなど。
週末に思いもつかない場所に行くことが楽しくてしょうがなくなりました。ところが、そんな頃、もう一つの壁にぶつかりました。5キロ以上減量しなくなったのです。3ヶ月で5キロだから、このままのペースで減量し続けると、1年で20キロくらい減量できるだろう・・・なんて馬鹿な思いを巡らせていたのですが、当然そんなことにはならないわけです。
運動はどんなものでもエネルギーを消費する。しかし、同じ時間でも運動によってエネルギー量は変わってくる。果たしてウォーキングでは、どのくらい消費されているのだろうか。それに対して、私は一体どのくらい摂取しているんだ。毎日7000歩ウォーキングしているけど、大して消費していないんじゃないのか。そんな疑問から、毎日の食べ物を記録してみることにしたのです。いわゆるレコーディングダイエットですね。
みなさん、ご安心下さい。私ですら、ここまでやって初めて摂取量と消費量を考えるようになったわけです。そんなことに気が付かなくても5キロは痩せたんです。だから、何も考えずに、まずはウォーキングを始めてみてください。この続きは、みなさんの日常にウォーキングが完全に入り込んでからお伝えしたいと思います。
もうすでにウォーキングを日常にされている方は「ウォーキングの極意」を御覧いただいても結構です(笑)
それでは、これからウォーキングを始める方とは3ヶ月後にお会いしましょう。